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PDFを比較するアプリを作ってみました

本業は印刷業です

最近はポップコーンや燻製ミックスナッツの話題が多くなっていますが、当社の本業は印刷業です。
もちろん現在も、各種印刷物の制作を変わらず行っております。どうぞお忘れなく。

9月の三連休に思い立って

お盆はコロナの影響で予定が崩れた経験もあり、連休前後の外出は控えることにしました。土曜日は午前中に仕事、午後は天候が悪かったため、自宅でひたすら Mac に向かい――2つのPDFを比較するアプリを作りました。

「アクロバットでもできる」との声もありますが、アクロバットの比較はやや分かりづらいと感じていました。以前、業務で使っていた他社製ツールを思い出しつつ、Pythonで試作。そこで終わらせず、社内で使える簡易版アプリとしてまとめられないかと考えました。

アプリ化までの流れ

最初は poppler がバンドルされない問題に直面しましたが、DTP 会社を経営している友人(東京)からの指摘で修正。初期版は以下の機能で形になりました。

  • 差分ページのテキスト抽出レポート

  • 変更箇所をまたはで強調表示

  • 差分箇所に囲みを描画

その後、Intel Mac でも動作するようにビルド。社内でテストしたところ「こいつ動くぞ!」という手応えがあり、機能を少しずつ拡張しました。

  • CMYK での確認モードを追加

  • 差分ページの後に改訂後ページを差し込み可能に

  • ライセンス認証(試用制限)を実装

試用のお願い(Apple シリコン対応)

他環境での動作検証にご協力いただけると助かります。以下から Apple シリコン対応版のディスクイメージをダウンロードできます。

https://www.dropbox.com/scl/fi/zvm8urv6041ewxub4ivc3/PDF-Diff-ReporterV2.dmg?rlkey=wa6xmtap37s574fwbb64g831n&st=tb218v51&dl=0

※ 現状、Apple シリコン(Mシリーズ)専用です。
試用版のため 20 回までお使いいただけます。

継続利用のご希望や不具合のご連絡は、お問い合わせフォームからお気軽にお寄せください。改善の参考にさせていただきます。

使い方

  1. インストール
    ダウンロードしたディスクイメージ(DMG)をダブルクリックし、中にあるアイコンを「アプリケーション」フォルダのショートカットにドラッグ&ドロップしてください。

  2. 初回起動
    システム環境設定 → プライバシーとセキュリティ で「PDF_Diff_Reporter を開きますか?」と表示されますので、開くを選んでください。起動すると下のようなウィンドウが表示されます。

  3. ファイル指定

    • 改訂前:古い PDF ファイルが入ったフォルダを選択

    • 改訂後:新しく作成した PDF ファイルが入ったフォルダを選択

    • 結果出力先:指定しない場合は、デスクトップに「PDF_Diff_Report」フォルダが自動生成されます。

  4. オプション設定

    • 表示モード

      • DIFF 単色(赤/黒):差分箇所を赤または黒で表示し、変更のない部分は K30 程度のグレーで表示します。

      • CMYK DIFF:改訂前をシアン、改訂後をマゼンタで表示し、乗算のように差分を確認できます。

    • 出力構成

      • DIFF の結果とページ単位の文字変化レポートをまとめたもの

      • 各 DIFF ページの後に改訂後の PDF を差し込んだもの

      • 各 DIFF ページの後に修正前・修正後の PDF を両方差し込んだもの

    • 変更箇所の囲み

      • 変更箇所を赤枠で囲みたい場合は ON にしてください(おおまかな設定で、細かい調整はできません)。

    • その他

      • 変更のないページを出力しない設定が可能です。

      • 最後にすべてを 1 つの PDF にまとめるかどうかを選択できます。

  5. 実行
    [実行] ボタンをクリックすると処理が開始されます。

  6. 結果確認
    処理が終わると下部のボックスに終了メッセージが表示されます。出力フォルダを開くと、結果の PDF が保存されています。

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「歴史の闇をめぐる読書日記」
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